隠れ眼瞼下垂とは?
それは
それでは、
初めて耳にする言葉だと思います。
一言でいうと戻ってしまいますが「隠れ眼瞼下垂」です。
簡単に言うと「目の開きは問題がないように見えている眼瞼下垂」という感じでしょうか。

この患者様の目を見て眼瞼下垂と思いますか?
瞳の見える範囲も左右で差は殆どなく、瞳自体が100%近く見えているから眼瞼下垂ではないと思われると思います。多くの医師も眼瞼下垂ではないと診断することでしょう。
また、瞳孔中央から瞼までの距離がどうのこうのと言っているMRDは眼瞼下垂を診断する上で私は全く必要がないと思っています(ドクターズコラム06「眼瞼下垂とMRD」参照』)。この患者様をMRDで眼瞼下垂かどうか診断すると確実に眼瞼下垂ではないということになってしまいます。
写真を見て気になることがあるとすれば二重の左右差、左の二重が広いということ程度なのではないでしょうか。
でも、この患者様は歴とした眼瞼下垂の患者様なのです。この様に、眼瞼下垂には見えない眼瞼下垂の患者様を「隠れ眼瞼下垂」と呼んでいます。
この患者様は左側(二重が広い方)に眼瞼下垂をみとめます。
- 左目が疲れる
- 左目が重たい
- 左目の奥が痛くなる
- 左目が三重になることがある
- 左側に頭痛が多い
- 左側の肩や首が凝る
- 歯ぎしり、食いしばりが強くなってきた
この様な症状が生じてきます。
だから眼瞼下垂の治療をすることが必要となります。
しかし、眼瞼下垂の代償期の患者様の治療は色々な意味で難しいことがあります。
- 他院ではこの様な状態の場合眼瞼下垂ではないと診断されてしまいます。
眼瞼下垂ではないからそもそも治療の必要が全くないと言われているかもしれません。 - 眼瞼下垂ではないから保険適用での施術はできず、自由診療となると伝えられているかも知れません。
- 二重の左右差だけだから、二重の手術例えば
埋没法 などをすれば二重の左右差がなくなり揃いますよと言われていることもあるかもしれません。 - または
眉下切開 をすると治ると言われていることもあるかもしれません。 - 本来眼瞼下垂の手術をするしか方法はないはずなのですが、完治することのできない色々な手術法を提示されてしまっていることで迷うことになってしまいます。
眼瞼下垂の人が埋没法を受けると目の開きが更に重たくなり、開きも悪くなります。
眼瞼下垂の人が眉下切開をしても絶対に眼瞼下垂が治ることはありません。
切らない眼瞼下垂手術をしても根治には至りません。
そして適切な手術を施さなければ眼瞼下垂の症状から解放されることはありません。
当院ではこの患者様に眼瞼下垂の手術(腱膜前転法)を行いました。
30代:女性

眼瞼下垂症例施術紹介
- 施術担当医
- 吉川 嘉一郎
患者様情報
- 年齢
- 30代
- 性別
- 女性
施術について
- 施術名
- 眼瞼下垂症手術
(挙筋前転を伴う)
- 施術年
- 2025年
- 施術概要
-
- 上:施術前(before)
- 下:施術後(after)
- 施術費用
-
- 保険診療
- 左目約22,000円
副作用・リスク
- 副作用
- 腫れ・内出血:1〜2週間程度
- リスク
- 開瞼不足や過開眼
コメント
左目にだけ眼瞼下垂手術(腱膜前転法)を行いまぶたの動きを左右で揃えました。決して二重を揃える手術をしたわけではありません。まぶたの奥の筋肉や腱膜のバランス調整をすることで目の開きが改善され、それに伴い自然に二重が左右で揃いました。
他院で眼瞼下垂ではないと診断をされた場合でも眼瞼下垂であることはよくあります。眼瞼下垂ではないと診断された患者様もご自分の症状から考えてその診断が腑に落ちない場合は是非ご来院下さい。
ページ著者紹介
- 吉川 嘉一郎( よしかわ かいちろう)
- 形成外科医 / 四谷見附クリニック院長
- 形成外科学会認定専門医
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