09.眼瞼下垂と目の下の膨らみの関係

このコラムは約20秒程で読めます

眼瞼下垂が気になり当院を訪れる患者様の中には事前に目の下の膨らみが気になり下眼瞼の脂肪除去手術を既に受けられている患者様が少なくない。

最近は特にメディアで目の下の脂肪の袋は3つに分かれており、それぞれの袋から脂肪を除去しなければならないなどの安易なCMなどが流れており、目の下の脂肪除去が流行っている様である。

長い期間眼瞼下垂症を患うと目の下が膨らみます。

医学的な根拠を知らない、或いは考えない医師は膨らみが気になるのであれば脂肪を抜きましょうと何も考えずに脂肪を除去してしまう。大抵の場合、膨らんでいる理由は加齢に伴い脂肪が飛び出してしまったから、あるいはLockwood靭帯が緩んでしまい脂肪が前に飛び出してしまったなどと説明をしていることが多い様に思う。脂肪を抑える膜が弱くなり膨らんでいるので脂肪を抜けば良いと安易に考える。

長い期間眼瞼下垂症を患うと目の下が膨らみます。

  • 我々医師は医学的根拠を踏まえた上で治療をしなければならない。
  • 膨らんでいるから抜きましょう・・・では話にならない。

しかし、目の下が膨らんでいる人の多くは結構な確率で眼瞼下垂症があることも多い。目の下の膨らみが生じてしまう原因の一つが眼瞼下垂症だからだ。眼瞼下垂症を長い間患うと目の下は膨らみバギーアイと言われる黒クマができてしまう。目を開けることが苦手になってきたため、目を開ける筋肉にものすごく力を入れて目を開くのが眼瞼下垂の人。この行為により目の下は膨らみます。

でも、この根拠を知らずに脂肪を除去してしまうと、目を開くために眼瞼挙筋に力を入れて開くことで更に目の上が凹んでしまう。そして眼瞼下垂症の治療をしていないため、この眼瞼挙筋に入れる力が強いままとなり、目の下が膨らむ原因が解除されていないため時間の問題でまた目の下は膨らんでしまう。医原性に目の上の凹みが深くなり更に悪化させる。

場合によっては上が凹んでしまうため、その後上眼瞼に脂肪移植やヒアルロン酸注入をされてしまうこともあり、眼瞼下垂は更に悪化する。

下瞼の脂肪除去手術は手術直後は目元がスッキリするのでとても満足度の高い施術であることは間違いない。それも当然で、目の下を膨らませた脂肪を抜くから、その時点では目の下の膨らみがなくなる。でも、その膨らみが生じてしまった原因が治されている患者様は多くはない。原因を治さずして根治することはできない。

  • 目の下の膨らみが気になっても安易に脂肪除去手術をするべきではない。
  • 何故目の下が膨らんだのか考え、その原因を除去しなければ時間の問題で再発する。

目の下の膨らみが気になるのは見た目の(美容的な)話でしかないが、それを治療する側の医師は医学的に根拠のある知識を用いて対応しなければならない。


生まれながら眼瞼下垂(先天性眼瞼下垂)の人はそう多くない。

ハードコンタクトレンズをしていると瞼下垂症になると考えられている。

「まぶたが重たい」「まぶたが開きにくい」と来院される患者様を診断

MRDとは瞳孔中心から上眼瞼縁までの距離のことを言います。

来院される患者様からよく耳にする異様なことがあります。

眼瞼下垂が気になると当院を訪れる患者様の中には事前に目の上

眼瞼下垂が気になり当院を訪れる患者様の中には事前に目の下

腱膜性眼瞼下垂症になると一重の人が二重になったり

眼瞼下垂術後に予定外重瞼線が入ったから修正希望

軽度の眼瞼下垂でも保険が適用されますか?

眼瞼下垂がある人が眉下切開の手術をして眼瞼下垂が治るのか?